ワィエダ兄弟作品「いのちのふね / Taru」
ワィエダ兄弟作品「いのちのふね / Taru」
¥60,000
SOLD OUT
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ポスターカラー 牛糞 キャンバス 2024
W 26cm × H 32cm
Taruとは、ワルリ族の言葉で「救うもの」「運ぶ存在」という意味。
ワルリ族の創生の物語より。
創造者(マハデブとガンガーガウリ)が世界を作り、命を生み出した。死は存在せず、生き物たちは増え続けた。地上は命で溢れた。やがて大地の女神ダルタリが生まれ、生き物たちに糧を渡し、育み続けた。しかし、ある時、ダルタリは増え続ける命を支えることができなくなってしまった。与え続けることに限界がやってきたのだ。生き物たちは殺し合いを始めてしまった。
ダルタリは創造者の二人に相談した。創造者はエナジーの源と地上の間を繋ぐ道を作り、生き物に死を与えた。生き物は死を迎えると形を失い、エナジーとなって源へ還っていく。そして時が来ると源から新しい形と命を得て地上へやってくる。
しかし、生き物たちの争いは止まらなかった。そこで創造者は、「この世界を一度滅ぼそう。そしてもう一度作り直そう」と考え、ある青年とその妻にヒョウタンの種を与えた。そして言った。「100年後、この世界に大雨が降る。世界は冷え、生き物たちは凍えるだろう。それまでにこのヒョウタンを育てなさい」
青年と妻はヒョウタンを懸命に育てた。たくさんのヒョウタンがなり、実を落としていく中、一つだけ成長を続けるヒョウタンがあった。100年が経つ頃、ヒョウタンは巨大になり、青年と妻はそのヒョウタンをくり抜いて船を作り始めた。たくさんの生き物がそれを手伝い、やがて船が完成した。ある時、創造者の言葉通り、大雨が降り、雷が鳴り、陸地は水の中に沈んだ。
創造者は生き残った者たちに言った。「24年間、そのまま暮らしなさい。24年が経つ頃、この仕事は終わるから」。船の暮らしが24年続き、やがて船は陸地に到着した。
青年と妻は船に積んでいた種を蒔き始め、やがて再び命の歴史が始まった。
この物語はシャーマンによって吟じられる。ワルリ族の文化の中でヒョウタンは神聖な植物として扱われている。祈りの儀式ではシャーマンによってヒョウタンで作られた楽器タルパーが奏でられる。
===
ワィエダ兄弟のワルリ画の世界「SEED ODYSSEY | シードオデッセイ」
波乱万丈の旅の末「種」は実り、命をつなげる。それは、たった一粒の小さな「種」の、壮大な旅。
ワルリ族はいつも「種」を中心に暮らしています。
古来、先祖が眠る場所で育てたお米で、神様を迎える絵を描いてきました。
彼らにとってお米は、神様や祖先と今生きている人たちを結ぶ「種」です。
お米を含め、在来の「種」を貯めておく「ワラル」と呼ばれる貯蔵庫から
「ワルリ族」と呼ばれるようになったことからも、彼らが種を繋いでいくことを、いかに大切にしている人たちであるかがわかります。
会期 2024.10/4 Fri.~11/4 Mon.
OPEN Mon. Fri. Sat. Sun. 12:00~18:00
CLOSE Tue. Wed. Thu.
在廊日:10月4日〜7日、12日〜14日、21日、28日、11月1日〜4日
会場:ツォモリリ文庫 http://tsomoriribunko.com
〒182-0002 東京都調布市仙川町1-25-4 シティハウス仙川1階
Tel. 03-6338-1469 (営業時間内)
Email info@tsomoriribunko.com
主催:ツォモリリ文庫
協賛:貝印株式会社
本展示では「たね」(タムラ堂刊)、「SEED」(Tarabooks刊)を販売いたします。
作家在廊中は、当店で「たね」「SEED」をご購入の方に限り時間の許す範囲でサインを致します。
—–
プロフィール
ワィエダ兄弟 トゥシャール & マユール ワィエダ (Tushar & Mayur Vayeda)
ワルリ族のアイデンティティを大切に考え、長老の教えを後進へ伝える橋渡しを使命とし、ヨーロッパやアメリカの現代アートシーンでも活躍。手作り絵本で知られるインドの出版社タラブックスより『tail tale』『the deep』『SEED』上梓。
ポスターカラー 牛糞 キャンバス 2024
W 26cm × H 32cm
Taruとは、ワルリ族の言葉で「救うもの」「運ぶ存在」という意味。
ワルリ族の創生の物語より。
創造者(マハデブとガンガーガウリ)が世界を作り、命を生み出した。死は存在せず、生き物たちは増え続けた。地上は命で溢れた。やがて大地の女神ダルタリが生まれ、生き物たちに糧を渡し、育み続けた。しかし、ある時、ダルタリは増え続ける命を支えることができなくなってしまった。与え続けることに限界がやってきたのだ。生き物たちは殺し合いを始めてしまった。
ダルタリは創造者の二人に相談した。創造者はエナジーの源と地上の間を繋ぐ道を作り、生き物に死を与えた。生き物は死を迎えると形を失い、エナジーとなって源へ還っていく。そして時が来ると源から新しい形と命を得て地上へやってくる。
しかし、生き物たちの争いは止まらなかった。そこで創造者は、「この世界を一度滅ぼそう。そしてもう一度作り直そう」と考え、ある青年とその妻にヒョウタンの種を与えた。そして言った。「100年後、この世界に大雨が降る。世界は冷え、生き物たちは凍えるだろう。それまでにこのヒョウタンを育てなさい」
青年と妻はヒョウタンを懸命に育てた。たくさんのヒョウタンがなり、実を落としていく中、一つだけ成長を続けるヒョウタンがあった。100年が経つ頃、ヒョウタンは巨大になり、青年と妻はそのヒョウタンをくり抜いて船を作り始めた。たくさんの生き物がそれを手伝い、やがて船が完成した。ある時、創造者の言葉通り、大雨が降り、雷が鳴り、陸地は水の中に沈んだ。
創造者は生き残った者たちに言った。「24年間、そのまま暮らしなさい。24年が経つ頃、この仕事は終わるから」。船の暮らしが24年続き、やがて船は陸地に到着した。
青年と妻は船に積んでいた種を蒔き始め、やがて再び命の歴史が始まった。
この物語はシャーマンによって吟じられる。ワルリ族の文化の中でヒョウタンは神聖な植物として扱われている。祈りの儀式ではシャーマンによってヒョウタンで作られた楽器タルパーが奏でられる。
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ワィエダ兄弟のワルリ画の世界「SEED ODYSSEY | シードオデッセイ」
波乱万丈の旅の末「種」は実り、命をつなげる。それは、たった一粒の小さな「種」の、壮大な旅。
ワルリ族はいつも「種」を中心に暮らしています。
古来、先祖が眠る場所で育てたお米で、神様を迎える絵を描いてきました。
彼らにとってお米は、神様や祖先と今生きている人たちを結ぶ「種」です。
お米を含め、在来の「種」を貯めておく「ワラル」と呼ばれる貯蔵庫から
「ワルリ族」と呼ばれるようになったことからも、彼らが種を繋いでいくことを、いかに大切にしている人たちであるかがわかります。
会期 2024.10/4 Fri.~11/4 Mon.
OPEN Mon. Fri. Sat. Sun. 12:00~18:00
CLOSE Tue. Wed. Thu.
在廊日:10月4日〜7日、12日〜14日、21日、28日、11月1日〜4日
会場:ツォモリリ文庫 http://tsomoriribunko.com
〒182-0002 東京都調布市仙川町1-25-4 シティハウス仙川1階
Tel. 03-6338-1469 (営業時間内)
Email info@tsomoriribunko.com
主催:ツォモリリ文庫
協賛:貝印株式会社
本展示では「たね」(タムラ堂刊)、「SEED」(Tarabooks刊)を販売いたします。
作家在廊中は、当店で「たね」「SEED」をご購入の方に限り時間の許す範囲でサインを致します。
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プロフィール
ワィエダ兄弟 トゥシャール & マユール ワィエダ (Tushar & Mayur Vayeda)
ワルリ族のアイデンティティを大切に考え、長老の教えを後進へ伝える橋渡しを使命とし、ヨーロッパやアメリカの現代アートシーンでも活躍。手作り絵本で知られるインドの出版社タラブックスより『tail tale』『the deep』『SEED』上梓。