ビール画 ブリ・バイ 「Playing in the jungle」
この作品を描いたBhuri Baiはインド中部に広く分布するビール族(Bhil)の一人だ。ビール族はティプカと呼ばれる吉兆を示すドットを牛などの家畜にほどこす文化を持つ。いつしかそのドットは、家の壁に描かれる小さなイメージや壁画にもほどこされるようになった。彼らの伝統的な家は木と土と牛ふんで出来ており、結婚式や祭りの際に壁に作られたレリーフを彩ることが元々の起りとされている。それが徐々に変化し、絵が描かれる様になっていった。
Bhuri Baiもまた、はじめて絵を描いたのキャンバスは自分の家の壁だった。彼女の母親から「今度お祭りがあるから、家を飾ってみなさい」と言われ、土や灰を水で溶いて作った絵具で描いた絵が村で評判となり、家々に呼ばれて描いたそうだ。
あるミュージアムの建設現場で働いていた際にインド政府の役人に呼び止められ、先住民族である自分の村の話をしていたところ、ひょんなことからそのミュージアムの壁に描くことになった。そこから彼女のフォークロア・アーティストとしての人生がはじまった。
この絵は彼女が暮らす村の周辺にある木々で人々が遊んでいる様子だ。中央には木の精霊が描かれている。
人々がマフアという、その実と花が酒造りの材料となる木にぶら下がりながら、良い1日を過ごしている。
タイトル:Play in the jungle ジャングルで遊ぶ
サイズ:35.6 cm ×53.4 cm
制作地:インド(マデャプラデーシュ)
素材:アクリル絵具 紙
手塗りの木製フレームに額装済み
作者 Bhuri Bai
受賞・表彰歴
Shikhar Samman, 1986 マデャプラデーシュ州政府より
Ahalya Samman, 1998 マデャプラデーシュ州政府より
Rani Durgavati Award, 2009
2007、 'Story of the Jungle'がサザビーズオークションで落札
¥49,500.