ゴンド画 ジャンガル・シン・シャム作品
ゴンド族の村を訪れたとき、季節は冬で木々の葉は落ち、若干の緑を残すのみだった。だが雨季になればそこが深い森になるだろうことは容易に想像できた。インド中部・マデャプラデーシュ州に蕩々と流れるナルマダ川に沿う様にその村はあった。
手入れが丁寧に行き届いた土壁の家の床には、台形を重ねた様な模様が描かれている。神様がやってきていつでも座れる様に、御座の絵が毎朝描かれるのだそうだ。吟遊詩人のおじさんは「森にいる私たちの神様は、歌と各人の心の中にいるんだ。その姿は想う人それぞれなのだ」と教えてくれた。
稀代のゴンド画家・故ジャンガル・シン・シャム。その村で吟遊詩人の家系に生まれた彼は、神の姿を初めて視覚的に表現し、森の植物、動物たちを独自の手法によって描いたゴンド画の礎を築いたパイオニアとして名高い。
この目は私に何を語りかけているのだろう。まるでどこかに繋がる扉が開いて、目の前にやってきてくれた救い手のようだ。もしもこの絵のストーリーをシャムさんに聞けたとしたら、彼は何を話してくれただろう。
作者名 ジャンガル・シン・シャム Jangarh Singh Shyam
タイトル untitled
サイズ 37.4 cm ×29.4cm (額装時)
素材 紙 ペン インク
制作地 インド・マデャプラデーシュ州
制作年 1999
ジャンガル・シン・シャム Jangarh Singh Shyam (1962-2001)
<受賞歴>
Shikhar Samman, 1986 マデャプラデーシュ州政府より
ほか
<海外展>
Bharat Mahotsav, London 1988.
Bharat Mahotsav, Japan 1988
Magiciens de la Terre, Centre Pompidou, Paris 1989
Nine Contemporary Indian Artists, the Netherlands 1992
Indian Songs, Multiple Streams of Contemporary Indian Art, New South Wales, Australia 1993
Expéditions Indiennes, Musée des Arts Décoratifs, Paris 1998
¥ 44,000
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SOLD OUT